入れ歯の原点
実用性の追求
とにかく私は『デンタルインプラント』はそんなふうに「欠けたものを埋める」という感覚からスタートしているように思えてならないのです。
一方、『入れ歯』は違って見えます。これはもう初めから実用のための道具として始まっているに違いない。生来の歯の構造なんか無視して、歯を失くしてしまった人がそれでもなんとか噛むことを目的として作られた道具だ。私にはそう思えます。
デンタルインプラントの試みを示す痕跡は、今までマヤ時代のものを除いてどうも成功していないようなフシがあります。しかし、16世紀の日本に突如(なのかどうかわかりませんが)あらわれる木製の総入れ歯は長年使用されたようで、すり減っていたそうです。木製ですから、うまく口のなかに収まるように削ったりしながら工夫して作ったものなのでしょうか。これは「さすが日本人」と胸を張りたくなる快挙です。実物を見たことがないので想像することしかできませんが、それなりに精巧にできているのでしょうね。
